不動産を売却するには

不動産は住み続けていれば多少なりとも老朽化します。
その老朽をなるべく新築当時に近付けようとすること、または最新に近い設備に取り換えることがリフォーム。
不動産を売却する際にはすでに様々な設備等が老朽化している頃ですから、リフォームした方が早く、もちろん高く売れるかもしれません。
では不動産売却のためにはリフォームは必須なのでしょうか。

これについてはどちらとも言えません。
リフォームしておけば単純な見た目で住みやすそうですし、印象も良くなり購入意欲がそそられることは珍しくないでしょう。
しかし、売主としてはリフォームした分売却費を高く設定しなくてはならず、それがネックになることも考えられます。
また、買主によっては勝手に手を加えられるよりも、自分で好みの家にリフォームしたいと考える人もいらっしゃいます。
リフォームのために、わざわざ老朽の目立つ古い家を選んで購入する人も少なくありません。

ここだけの話、仲介を頼む不動産会社によっては買主自身によるリフォームを提案しているところもあります。
自分でリフォームしたい買主だからこそそういった不動産会社を頼るであろうことを考えると、リフォームしないで売却する場合はそんな不動産会社に仲介してもらうと売り易いかもしれません。

ただ、不動産によってはたった一部であってもリフォームした方が良い場合があります。
最終的な決断は売主自身ですが、その場合のリフォームの提案をされることもありますし、リフォームの必要性も不動産会社で相談できる場合があります。

マイホーム等の不動産を売却すると売却益が得られます。
この売却益も所得にあたるため、確定申告しなくてはいけない場合があります。
“場合がある”というのは、確定申告しなくてもよい場合もあるということ。
もし不動産の購入額よりも売却益が安いなど譲渡損が生じている場合は、確定申告の必要がありません。
しかし、損得どちらの場合においても、まずは確定申告しなくてはいけないものとして税務署からその知らせが届きます。

不動産売却の際の確定申告に関しては、譲渡所得の計算には二つのパターンがあります。
不動産を所有していた期間によって区別されており、5年未満の所有であれば「短期譲渡所得」、5年以上の所有であれば「長期譲渡所得」となります。
この短期か長期かで税計算の方法が異なるのですが、短期のうちに売却した方が良いのか、それとも長期となってからの方が良いのかということになると、有利とされているのは長期の方。
何故なら、税率が短期の場合に比べて半分となっているためです。
また、5年以上住んでいると、譲渡損に対して給与所得から控除することも可能です。
譲渡損は必ずしも文字通り“損”になるというわけではありません。
不動産売却には償却費なども関わってくるため単純には考えられませんが、こういった期間による違いもあると覚えておきましょう。

不動産を売却する事情によっては税率のために所有期間を延長することはできないかと思いますが、今年売ろうか、来年売ろうかと迷っているのであれば、もう1年延長することも考えてみると良いかもしれませんね。

不動産を売却するのは、少なからずそれによる利益が見込める場合かと思いますが、結果的に利益どころか損を被ることもあります。

不動産売却益が生じなくては課税されることはありませんが、不動産売却損となっても確定申告をする必要が有る場合があります。。
というのも、不動産売却損の税金に関しては特例が設けられているため。
例えば売却した不動産を所有していた年数が5年を超えており、かつ住宅ローンがまだ10年以上残っている場合、他の所得から損失分を相殺できるのです。
ただ、以前は認められていた損益の通算の繰越に関しては、現在は規制がかけられているため認められていません。ご注意ください。

ただ、この特例を受けるための確定申告は義務となっているものではありません。
繰越の規制に関しても物件によるため、それぞれで調べる必要があるでしょう。
税金計算に関しても、自宅として利用していた住宅か、または賃貸アパート等の投資用物件かで異なってきます。

以上のように非常に複雑になっているので、これらについては担当の不動産会社でアドバイスを受けるのが最も良い方法でしょう。
不動産を売却するにあたってはほぼ必ず不動産会社に仲介を依頼することになるでしょうし、売却の流れも詳しく説明していただけるはずです。
その流れの一端として、税金や確定申告に関しても説明があるでしょう。

不動産を売却してもし利益を得られたなら、その不動産が自宅だった場合は新たな住宅の購入費に充てようと考えるのではないでしょうか。
なるべく損失ではなく利益を得たいものですね。
(ただし、不動産売却益には課税されますが)

売却益とは売却によって得た利益ですが、売った価格がまるごと利益となるわけではありませんね。
商品を売るにしても、売却価格から製造費や梱包・配送、それに人件費等のコストを差し引いて、そうしてやっと純粋な売却益が導き出せるのです。

商品が不動産の場合は製造から配送にまつわるようなコストはかかりませんが、その分特殊な計算をしなくてはなりません。
ただ、特殊とはいっても、不動産業界で言われている不動産売却益はごく単純なものです。

売却する不動産を取得した際にかかった費用と、譲渡するにかかった費用、この二つを売却価格から差し引いた数字が、不動産売却益となるのです。
不動産の取得とは、ご存知のとおり購入ですね。
ただし、不動産を売却する状態にまで高める(整備など)のに費用を費やしている場合、その費用も取得費用に加算されます。

譲渡費用とは、他商品の場合のコストにあたるものと考えると良いでしょう。
仲介手数料や登記にかかった費用がそうです。

不動産を売却するには、これらの他に税金も必要になります。
しかし、不動産売却益を計算するには税金は考慮されません。
それが何故かというと、不動産売却益こそが課税対象となるためです。
不動産を売却する本人にとっての純粋な利益を求めたいのであれば、この不動産売却益からさらに課税額を差し引く必要がありますね。

ちなみに、計算の結果不動産売却益がマイナスとなる場合は課税されません(税金とは利益に対して付加されるものであり、損益には付加されません)

不動産を売却すると、当然利益が発生しますので税金が課されます。
とはいえ、前回ご説明したような売却額を購入資金に充てての買い換えの場合もありますので、買い換える場合とそうでない場合とでは内容が異なっています。
また、所有期間や不動産が住居用であるかといったことでも税率等が異なりますので、以下をご覧ください。

【当人の住居用不動産の場合】

5年以下所有していて譲渡利益有り
 → 所得税30パーセント、住民税9パーセント
 → 3000万円特別控除、及び短期譲渡所得

5年以下所有していて譲渡損失有り
 → 繰越控除、損益通算は不可

5年超所有していて譲渡利益有り
 → 所得税15パーセント、住民税5パーセント
 → 3000万円特別控除、及び長期譲渡所得

5年超所有していて譲渡損失が有り、買い換えない
 → 3年間の繰越控除、損益通算が可能

5年超所有していて譲渡損失が有り、買い換える
 → 特定の不動産に限り3年間の繰越控除が可能

【当人の住居用不動産ではない場合】

5年以下所有している
 → 所得税30パーセント、住民税9パーセント
 → 短期譲渡所得

5年超所有している
 → 所得税15パーセント、住民税5パーセント
 → 長期譲渡所得

※損益通算とは損失と所得を通算することです。この場合売却したにも関わらず購入金額の方が多く結果的に発生した損失と、給与等の所得を通算することです。
※不動産所有年数は所有するようになったその年の1月1日を始めとして計算します。

不動産を売却するのはどんなときでしょう?
「不動産を売却」というと判りづらいかもしれませんが、住む家を替えると表現すると判り易いですね。
住む家を替えるといっても、所有している不動産を売却するという行為ですから、賃貸から賃貸へと移り住む場合はこれには含まれません。
持ち家を手放して別の住宅へ移り住むこと、マンションの部屋を売って引っ越すこと、これらの際に不動産売却の必要が発生します。

忘れてはならないのが、不動産売却と同時に他の不動産を購入する可能性があることです。
住んでいる家、もしくは部屋を手放すのですから、同時に新しく住む場所についても考えなくてはなりません。
自分自身が住んでいるのではない不動産を売却する場合はこの限りではありませんが・・・(投資用不動産や事務所として使用していた不動産など)
移り住む先の物件が賃貸ならともかく、また新しく不動産を購入するなら、元の不動産を売却して別の不動産を購入するということで、これを「不動産を買い替える」と表現されます。

不動産を買い替える場合、売却を先にするか購入を先にするかという問題が発生します。
何故これだけのことが問題となるかというと、多くの場合が売却額を購入資金に充てるため。
先に売却してしまわないと購入資金はできませんし、かといって購入を後にしてしまってはそれまでの住む場所がなくなってしまいます。
そのため、不動産の買い替えはタイミングが難しいとされているのです。

不動産査定の次は、査定して導き出された価格をもとに売買を仲介してもらう不動産会社を決めなくてはなりません。

ここで注意しておきたいのが、見積もり価格が高い会社を選べば良いわけではないということです。
見積もり価格はあくまでも見積もり価格。
売却価格ではありません。
見積もり価格が高く、その値段で売り出されたとしても、必ずしも買い手がつくとは限りません。
あなたが買い手になった場合を考えてみましょう。
同じ条件の不動産が複数あったとすると、選ぶのは高い方ではなく安い方ですからね。
価格設定が高めだと、敬遠されて買い手がなかなか付かないことになってしまいます。
すると、不動産会社からは値下げを勧められることもあるでしょう。

そもそも不動産会社は売買や賃貸の仲介手数料から利益を得ているので、査定を仲介にまで漕ぎつけなければなりません。
顧客を獲得するために、見積もり価格も顧客にとって魅力的に感じられるよう高めに提示することもあるのです。

不動産会社を決めるためには、あなた自身が周辺の相場を知っておく必要がある・・・とまでは言いませんが、見積もり価格が高すぎず、なるべく妥当なところを選ぶよう心がけなくてはなりません。
後になって値下げを勧められ、結局予定より安い値段で売却することになり、話が違う!なんてことは避けたいものです。
見積もりはあくまでも見積もりなので、それとは別に売却可能価格も同時に聞いておくと良いかもしれませんね。

前回までに不動産売却の流れについて簡単にご説明しましたので、今回からは流れのうちのひとつひとつを取り上げて、注意点などを詳しく述べて行きたいと思います。

まずは不動産売却の第一歩、査定についてです。
不動産売却の第一歩とはいっても、査定はそれほど身構えて依頼することではありませんのでご安心ください。

不動産の査定とは、売却予定の不動産の価格を見積もってもらうことです。
不動産会社に依頼して行ってもらうのですが、必ずしも購入のときにお世話になった不動産会社でなければいけないというわけではありません。
流れの説明のときにも書きましたが、査定は複数社に依頼して行ってもらうのがベストです。
査定だけなら費用や契約は発生しないので、この段階で会社を絞ってしまうのは早計でしょう。
査定して見積もられる価格は会社によって異なるものです。
価格を比較して、どの不動産会社に売買を仲介してもらうかを検討しなくてはなりません。

ちなみに、不動産査定と不動産鑑定は意味合いは似ているようで全くの別物です。
不動産査定は以上のようにどこの不動産会社でも行ってもらえるものですが、不動産鑑定は「不動産鑑定士」の資格を持った専門家しか行えない専有業などです。
例えば、地価の決定などがそれにあたり、売却の際の価格決定とは全く関係のないものです。
鑑定してもらおうと思うと、それこそ10万円もの費用がかかってしまいますよ(汗)

不動産の査定に関してはそれほど綿密には行われません。
不動産に関する基本的な資料さえ持っていけば、現地に赴くことなく、不動産会社にて計算してもらうこともあります。

引き続き、不動産売却の基本的な流れをご説明いたします。

③媒介契約
不動産売却のお世話をしてもらう会社が決まったら媒介契約を結ぶことになります。
媒介契約とは不動産売却を仲介してもらう契約で、契約形態には次の3種類があります。
 【一般媒介】・・・複数の会社に仲介を依頼する方法です。
 【専任媒介】・・・仲介してもらう会社を1社だけ選んで依頼する方法ですが、自分で買主を見つけて直接売買契約を結ぶことも可能です。
 【専属専任媒介】・・・依頼する会社が1社なのはもちろんですが、自分で買主を見つけた場合でも必ず会社を介して売買契約を結ばなくてはなりません。

④売り出し
不動産会社と契約して不動産を売り出せる準備が整ったら、いくつかの方法で広告を流し、買主を募集します。
不動産の売却にあたって、価格の設定には以下のような流れがあります。
 ④-1 売主が希望する販売価格(売却希望価格)と会社に査定してもらった価格(査定価格)を調整して売り出し価格を決定する。
 ④-2 買主が現れたら、売り出し価格と買主が希望する価格(購入希望価格)を調整して成約価格を決定する。

⑤買主が現れるのを待つ
広告に使われるのは主にインターネットや新聞の折り込みチラシになるでしょう。
それらは不動産会社が行ってくれますが、一定期間ごとに経過を知らせて貰えます。
もし買主がすぐにでも見つかれば、売却にあたって条件交渉を行うことになります。
なかなか買主が現れない場合、ひとつの方法として不動産会社から価格の見直しを提案されるでしょう。

不動産を売却するとなると、大抵の方はどこかの不動産会社で売却のお世話をしてもらうことになるでしょう。
それらの会社に売りたい不動産を査定してもらい、価格を設定して、買主の募集にあたります。
その際、誰でも思うのが、できるだけ高く不動産を売れないだろうか?ということではないでしょうか。
不動産を高く売るには、まず査定の段階でその不動産を高く評価してもらわなくてはなりません。
そして、そこから設定された価格に納得して買い取ってくれる人を見つけなくてはいけません。
これらをうまくこなすためには、どうすれば良いのでしょうか。

これからさっそく不動産を売却しようと考えている方としては、今すぐにでも高く売るためのコツを知りたいところでしょうが、まずは落ち着いてください。
高く売る以前の問題として、不動産売却に関する知識はおありですか?
なにはともあれ、基本である不動産売却の流れからご説明いたします。

①不動産会社に査定してもらう
不動産売却は不動産会社を介して行われます。
また価格設定もしなくてはならないので、不動産会社に査定してもらわなくてはなりません。
査定は無料です。
この段階ではまだ契約なども不要なので、複数の不動産会社に査定してもらうと良いでしょう。

②不動産会社を決定する
いくつかの会社に査定してもらったら、その中から仲介してもらう不動産会社を選びます。
査定で導き出される不動産の価格は会社によって異なるので、多くの方が高く見積もってくれた会社を選ぶと良いと思い込んでいる傾向がありますが、必ずしもそうとはいえないのでくれぐれもご注意ください。